OT : Shining live in Tokyo 06/10/08

何度か書いていたShiningのライブを見てきました。

Shiningといえば、中心人物のJørgen Munkebyに初めて会ったのは、Jaga JazzistのホーンセクションメンバーとしてMPのオスロのライブに参加していた時。何年だったっけ…2001年あたり。ようするに初めてヨーロッパへライブを見に行ったときだ。Jagaの名前はMPファンではかなりとりざたされていたものの、当時日本でリリースが入手出来るわけでもなくどんなバンドでどんな音でどんな人たちなんだろう…と思っていた頃だった。MPのライブ前に、意を決して、「どういうリリースがあるんですか?」と唯一の女性メンバーLineさんに尋ねたら、「彼に聞きなよ」と指差されたのがJørgenだった。ってのが最初の出会い。それでこの2枚が出てるよって教えてもらって、即座にCD屋に駆け込んで入手したというわけだ。それはそれは新鮮な驚きだった。すぐに持参していたCDプレーヤーで聞いて、次の日に「凄いよ!」とその驚きを伝えたのも覚えてるかな…。当時の彼は線の細い感じの少年だった。その後1度またオスロのMPのライブのとき見かけたというか…彼はMPのBentと話し込んでて、それはなんだか兄貴に色々聞いてもらってるみたいな感じでほほえましい光景(と勝手に思っていた…)だったなぁなんてことを思い出す。Fishtankシリーズでのリリースで、MPと共演し、その時MPのヨーロッパフェスティバルを一緒にツアーもしていたJørgenのことをそのときBentは、「彼は天才だよ!ものすごく素晴らしい仕事をしたんだ!」とFishtankセッションのことを話してくれた。Jagaを脱退したJørgenが結成したShiningとしてはもちろんファーストアルバムから聞いていて、最初の2枚のアルバムはアコースティックなジャズでこういうのを続けて行くのかな…と思っていたら、ここ最近の2枚はマヂですか〜〜〜!?という変貌を遂げていて、ヘヴィロック大好き人間な自分としては嬉しい驚きを感じていた。感じてはいたんだけど、なんでまた彼が?というのもいくぶんかのもやもやとして残ってはいたりして、とても気になっていた。それに、前々から日本に行きたいというのは言っていたけれど、それがたった1晩のライブだとしても実現したのは本当に嬉しかった。行きたいと熱望していたのを実現させてあげられなかった自分もふがいなかった…。そんな力ありゃしないんだ…。あれこれ悩んだし、色々調べたり助言を求めたりもしたんだけれど…。今回どういう経緯でこの来日が決まったのかは知らないのだけど、数ヶ月前に、今回サウンドエンジニアとして同行してきたKenに「Shiningと1晩限りのライブだけど、日本へ行くかも!」と聞いていて…というのは彼とは初めてMPを見に行った2001年以来非常に親切にしてもらっていて、さらには今年の春に会ったばかりだったので…その後ひょんなことで連絡してみたらその話しが出て来ていたというわけ。Kenのライブサウンド作りの良さはこの春体感したばかり。Pidahの時よりヘヴィかつクリアな音で時にはうわわわ…と圧倒されるような音作りでせまってくる。その彼の手がけるサウンドでShiningのライブなんて外せない!それがちゃんと決定したとあれば、そりゃもう行くしかないでしょうということで、上京することに。はっきりゆって1度上京すればヨーロッパまでの飛行機代の半分軽くでます…。おまけに今ユーロもえっらく安くなっちゃってます…が今回はヨーロッパ行きをとうにあきらめていたので、これを逃すともう年内ライブなんて見ることは無いだろし〜この次いつ見れるかもわからないし〜と田舎者はのこのこ出かけたわけなのでした。

その実、サポートのバンドfresh!も素晴らしく、目から鱗!でした。怒濤のファンキーさをも持ち合わせるプログレとでも言うのだろうか…(めさめさいいドラマーである。Kennethを思い出した…)にドラムと息ぴったりのベース、あっけにとられるほどの迫力とテクニックを持つ、そしてMCも最高なメインのギタリスト、もうひとりのギタリストさんもその実いい仕事してまして、そのうえ、サックスきますよ〜その怒濤のサウンドの上を駆け巡ります。おぉぉぉ!なんだこれはっ!もうびっくりな上に非常に楽しませていただきまして、素晴らしかったです。最初に松田聖子の曲がかかったのにはびっくりだったけど…(そういうあたりのセンスですよね、嫌いじゃないです!)。たまたま近くにいたファンの方に、それぞれが知られているバンドのメンバーでと教えていただき、大好きなバンドからそれぞれが集ってバンド始めちゃってもう嬉しくて!とどの人みたらいいのかわからない〜とおっしゃってました。わかります、目が離せないんですよ。遊び心をしっかり持った大人のバンドでもあります。じゃないとあんな風には出来ないと思います。こういうバンドがいるってのは嬉しいですね。田舎じゃなかなか知ることも見ることも出来ない(というか…最近ほんと新たな音楽との出会いをさぼりまくってます…)のでとても嬉しかったです。ぜひともノルウェイに行って欲しいです!(真面目に!)

そんな嬉しいサポートバンドの演奏にわくわくさせていただいたあと、しばしステージセッティングがあってShiningが演奏を始めた。サウンドチェックするときのギターの音はまるっとメタリカ…おぉぉやっぱりそうなのかなんて思ったりも。

そして…そ…それってまるっきりSUN O)))じゃね〜か…とある意味自分の中で絶句したステージの始まりだった。暗黒ドロ〜〜〜ン…。アルバムよりヘヴィなものを持ってるのかも…と思いつつ、釘付けになった。そのヘヴィなサウンドをかもしだしているのがベースというよりGibson SGをかかえたギタリストだったというのも面白い。そんなヘヴィなドローンの繰り返しの催眠効果?に引き込まれてか、とにかくステージから目が離せなくなった。何が起こるんだろう?という期待感だ。

それぞれにキャリアもあり、はたまた別のバンドでも活躍していたりするメンバーだ。しかし、このバンドを引っ張っているのはもちろんJørgenである。サクソフォンとエレクトロニッククラリネットをとっかえひっかえ演奏しつつ、さらにはヘヴィなギターサウンドを加え、唄う。彼が歌っているのを見るのは初めてだったが、がなるように一気に感情を吐き出すように歌う。まるでハードコアバンドのヴォーカルだ。彼がこういう方向へなぜ向かったのかは非常に興味のあるところなのだけれど、とにかく目の前で展開されている彼等の演奏は、混沌としつつ、しかし非常に美しい一瞬があり、引き込まれる。さらにはこういうのは元々得意なんだと思うのだけれど、バロック調のクラシカルな曲をクラリネットでソロで演奏した。もちろん文句のでようのない巧さだ。彼の幅広い音楽性というのは様々な場面で知ることが出来る。今まで、こういった感じのバンドは良く聞いてきたし、ライブも見て来たけれど、Shiningはまたそういったバンドとは違うものを確かに持っていて、それは安易にミクスチャーロックなどと呼びたくないもので、彼等がart rockと称しているのも納得するステージだった。何かが違うんだよね…。それぞれのメンバーが巧いというのはもちろんあるのだけれど、ふとした瞬間に耳に届くキーボードのメロウな響きやこの変拍子ばりばりの曲を自在に支えるドラム、嬉々ととして演奏しているギタリストに、少々不具合があったもののなんとかのりきって低音を支えていたベーシスト…などなど見ていていろんな面で楽しんだ。そう、勝手に楽しませてもらった。

Jørgenのキャリアなどを思うと、彼にとってはこれが今一番やりたい音楽であり、それを目一杯やりきろうとしてるのだと思う。しかし、これはまた通過点なのかもしれないなとも思う。彼の「荒ぶる魂」はどこへ向かうのだろう。 今後、彼がこのバンドとしてどういった音楽を紡ぎだし、また変化していくのか増々楽しみになった。

同行していたKenは非常に穏やかな人で、しかし彼自身の仕事に対してはとても真摯に向き合っている人である。彼のスーパーラウドかつクリアな音作りは現在のMPのライブにはもちろんかかせないものであるし、また個人的には今のヘヴィなMPにはPidahより合ってると思う。そんな彼がこのShiningにもかかわり、Shiningというバンドそのものを非常に気に入っていて同行しているというのはこれまた巡り合わせにしても非常に素晴らしいことだと思ったのである。スタジオワークよりライブでの音作りを重視しているようなところもある彼の指向もそういったバンドにマッチしていると思われる。一番前で見ていてもそれぞれの楽器の音がクリアに聞き取れ、非常に心地よかった。サポートバンドのサックスの音などが少々聞き取りにくかったことを考えると、彼の手腕というのはやはり凄いんじゃないかなとも。「ちょっと奇妙な部分はあったんだけど、なんとかなったかなー」なんて言ってた。

今回、たったの一晩限りのライブで、それもおそらくはこのバンドについていくばくか知っている、あるいは友人知人に聞いたという人が集ったくらいで、大入り満員ではなかった。しかし…このバンドはもっと多くの幅広い音楽ファンに聞いて欲しいし、ぜひともそのライブを体験してもらいたい。わたしのようなまさにヘヴィな音のロック音楽好きな人たちにもどんどん勧めたい。あまりとりあげられることのないバンドではあるのだけれど(検索してみればよくわかる…)、今回のライブの感想などもぼちぼち見ることが出来るので、その雰囲気やバンドについてもっと知られるといいなと心底願う。

というわけで、このライブについて書かれているページをピックアップしておきます。

http://d.hatena.ne.jp/katagillyooo/20081006

http://invs.exblog.jp/8722599/

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